SIH NEWS

令和4年度 震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部交流会

2023年1月27日 09時50分

 1月23日(月)に福島県教育委員会主催による「令和4年度 震災と復興を未来へつむぐ高校生語り部交流会」が、東日本大震災・原子力災害伝承館(双葉町)にて行われました。震災と復興に関する地域課題探究学習を通して、福島における震災、復興、そして未来について、自分の考えを持ち自分の言葉で語ることのできる高校生(高校生語り部)を育成するための事業のまとめとして実施される報告会で、本校代表として2年の関根杏華さんが参加しました。

 最初に、NPO法人富岡町3・11を語る会の代表である青木淑子氏から、語り部(語り人)としての意義と方法についての講話を聴きました。体験ではなく興味関心の有無が重要であること。そして、語ること・言葉で伝えることこそが、多くのことを伝え、知ること、考えること、行動することに繋がっていくため最も重要な活動であること。また、上手に語ることは上手に聞くことからスタートすること。自分の(自分たち)の関わり方や思いを持つことが大切であること等のアドバイスを頂きました。 

東日本大震災・原子力災害伝承館。地上3階建て。展示はシアターから常設展示へ進む。1日4回、日替わりで語り部の講話が行われています。  青木先生の講話の様子。語り部により写真1枚から多くの情報提供が可能になります。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 続いて、オンライン参加の11校と現地参加の12校(本校は現地参加)に分かれ、各校の取り組みの成果が報告されました。風評被害を克服するためにグローバルGAP認証の作物数増を目指す岩瀬農業高校や、大震災時の福島空港の役割を取り上げた石川高校、大震災で崩れた小峰城の石垣を復元した技術が熊本城の復元に貢献した報告の白河高校等、興味関心を惹く活動報告が多く刺激的な時間となりました。

 まとめとして、講師の青木先生より、福島に起きた大震災は原発事故との複合災害であり、福島には原子力を語る務めがあること。探究活動において生徒たちが伝えることができる場所や機会を確保し続けることが大切なこと。また、本校の関根さんの報告内容を取り上げ、誰でも語り部に成れることや県民の意識改革も必要なこと等がアドバイスされました。

本校代表・関根杏華さんの発表の様子。 本校代表・関根杏華さんの発表の様子。  

 

 

 

 

 

                             

 

 

 

 

東日本大震災メモリアルday2022

2023年1月25日 07時51分

1月20日(金)・21(土)の2日間、宮城県多賀城高校にて開催された「東日本大震災メモリアルday2022」に本校から1年次生徒3名が参加しました。

この東日本大震災メモリアルdayは、東日本大震災の犠牲者慰霊とその経験と教訓を後世に継承することを目的に2016年から行われています。今回は全国から18校が一堂に会し、交流行事やポスターセッションによる研究発表、フィールドワークなど多彩なプログラムが実施されました。

1日目は、東北大学災害科学国際研究所の佐藤教授による緊急地震速報におけるリードタイム(猶予時間)の活用法や建物の免震構造について講話を聴いた後、KJ法を用いたグループワークを行いました。生徒同士が佐藤教授の講話を基に、防災・減災に対する意見や疑問等を出し合い、様々な視点から分析していました。

グループワーク①

グループワーク②

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グループワーク③

KJ法を用いてまとめたホワイトボード

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2日目は、各校による研究成果や活動内容を発表するポスターセッションと津波伝承まち歩きツアーを行いました。本校は「福島の震災と復興のかたち」というテーマのもと、いわき市沿岸部の津波被害や復興、今後の課題等についてまとめ、発表を行いました。まち歩きツアーでは、多賀城高校災害科学科の生徒の案内で多賀城市内の巡検を行いました。多賀城高校の生徒が設置した波高標識や実際の津波跡を目の当たりにしたことで、改めて津波被害の恐ろしさを痛感しました。

ポスターセッション

ポスターセッション全体

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

まち歩きツアー

波高標識

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒は、2日間の高校生同士の交流を通して、防災・減災に対する新たな学びを得てきました。今後は探究活動を深めるとともに、学校や地域に還元していきたいと思います。

宮城県多賀城高校をはじめとする全国の参加校のみなさま、貴重な機会をいただけたことに感謝申し上げます。

 

なお、この東日本大震災メモリアルday2022への参加に当たっては、三菱みらい育成財団様からご支援をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3校合同ツアー(筑波大学付属駒場中・高等学校、灘中・高等学校、高槻高等学校 ふくしま学宿)学校交流

2022年12月28日 14時27分

12月28日(金)、いわき産業創造館において開催された学校交流(筑波大学付属駒場中・高等学校、灘中・高等学校、高槻高等学校)に本校生徒7名が参加しました。この学校交流は、2泊3日に及ぶ3校のスタディツアーのまとめとして位置づけられ、福島・浜通りの現状を目の当たりにして感じたことや、風評やエネルギー、漁業などの分野に関わる話を聞いて考えたことを基に、本校生徒と活発に議論を交わしました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グループディスカッションでは、3校の生徒から本校生徒に向けて、スタディツアーを通して感じた課題や本校生に対する質問等が投げかけられ、様々なトピックについて異なる視点から議論していました。特に、震災後の「復旧」と「復興」の相違点に目をつけ、今後の方向性について意見を交わしていたり、被災地を訪れて学んだことを伝承していくことの意義について深め合っていたりしたのが印象的でした。

 

今回の三校合同ツアーの学校交流は、普段の学校生活では経験することのできない新鮮で貴重な時間でした。住んでいる地域・通っている学校こそ違えど、これからの社会を担っていく同世代の生徒たちが、交流を通して考えたことをさらに発展させ、新たな一歩を踏み出していくことを期待しています。

筑波大学付属駒場中・高等学校、灘中・高等学校、高槻高等学校のみなさま、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*写真撮影時のみマスクを外しております。

2学年「地域探究全体発表会」

2022年12月15日 16時13分

12月12日(月)、5~7校時に本校南体育館において2学年「地域探究全体発表会」が行われました。

 

先日のクラス発表会で選出された代表者14名がそれぞれ発表を行いました。

 

全体発表会にあたり、審査員として本校からは校長、学年主任、司書、外部からは福島イノベーション・コースト構想推進機構、いわきアカデミア、三菱みらい育成財団、いわき市構造改革推進本部、NPO法人カタリバの方々にご来校いただき、審査をしていただきました。

  

  

すべての発表が終わった後は、審査員の方々からご講評をいただきました。

 

全体発表会終了後、生徒は教室に戻り磐城高校ルーブリックを用いて探究活動の自己評価を行いました。

 

これで今年度の2学年の探究活動が終了となります。

これまでの2年間の探究活動をもとにして、次の3年生での探究活動に繋げて行けるようにクラス担任や研究開発部を中心に生徒の探究活動のサポートを引き続き行っていきます。

1年次 総合的な探究の時間「企業研究所訪問研修」発表会

2022年12月14日 17時34分

 12月13日(火)5~7校時に、1年次で総合的な探究の時間「企業研究所訪問研修」の発表会を行いました。

 これまで数回にわたる事前学習では、各企業様から与えられた課題に対し、各班で解決策や提案を考え、まとめてきました。本来であれば、11月に予定されていた企業研究所訪問研修で実際に各企業様を訪問し、各班で提示した解決策や提案に助言をいただくはずでしたが、新型コロナの影響により、今年度はそれが叶いませんでした。

 しかし、今回の発表にあたり、オンライン等で助言くださった企業様が数多くあり、それを基に探究内容の向上や改善を施してきました。

 

 

 

 

  

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 今年度は8コース(16の企業)に分かれ、発表会を行いました。発表会には多くの企業様やいわき市役所、認定特定非営利活動組織カタリバ、いわきアカデミア、福島イノベ機構の方々が来校され、発表に対する講評をいただきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 講評等を受けて生徒は新たな課題や問題に直面し、更なる探究の必要性を感じていました。また、今年度の企業研究所訪問研修全体を通して、生徒が自分の住む町・地域の現状や未来の展望を改めて考える良い機会になりました。この経験をもとに、来年度の「地域探究」につなげていきたいと思います。

「福島イノベーション・コースト構想シンポジウム」参加

2022年12月14日 10時39分

12月10日(土)、富岡町文化交流センター「学びの森」にて福島イノベーション・コースト構想シンポジウムが行われ、本校から2年生2名が参加し、取り組みについて発表しました。

 

今年度のシンポジウムは”防災・減災への新たなチャレンジ~課題先進地福島から起こる新たなイノベーション!~”がテーマで、本校では今年度の総合的な探究の時間で防災のカテゴリーを探究した渡辺美咲さんと布施彩華さんが学校代表として参加しました。

渡辺さんは『南海トラフ地震による被害への対策』、布施さんは『外国人への災害支援』というタイトルで発表を行いました。

 

渡辺さんは、南海トラフ地震では福島への被害は想定されていないが、地震の被害により多くの方々が福島へ避難するのではないかと想定し、避難者への物資供給のためのルート確保と東北地方の協力体制を構築する必要性を訴え、そのために受け入れ設備の増築や関わる人材の育成が大切であると発表しました。

 

布施さんは、在留外国人の増加が進んでいる福島県において、各組織が外国人への災害支援を進めているが、外国人に伝えるための「やさしい日本語」が来て間もない外国人にとっては難しいことを訴え、外国人の方々の立場に立った「やさしい日本語」を広め、実際に避難を誘導する可能性が高い地域住民に知ってもらうことが大切であることを発表しました。

二人の発表について、今回のシンポジウムで基調講演をされた東北大学災害科学国際研究所所長の今村文彦先生から直接ご講評をいただき、お褒めの言葉をいただきました。

生徒は今回の探究内容や取り組みについて、また、自分自身についても大きく自信を持つことが出来たようです。

 

このような生徒の成長の場を準備していただいた、福島イノベーション・コースト構想推進機構をはじめとして、多くの皆様に感謝申し上げます。

※発表時・撮影時のみ、マスクを外しております。

 

福岡県立修猷館高校との学校交流

2022年11月17日 11時35分

 11月15日に本校百年記念館において、2学年の生徒が福岡県立修猷館高校との学校交流に参加しました。今回の学校交流は修猷館高校2学年の修学旅行の一環で行われました。本校の高校生震災語り部による津波被災地区の現状や課題の説明を通して、自然災害の恐ろしさや今後の復興、教訓の伝承などについて考えました。修猷館高校の学校紹介では、本校OBであるゴージャス氏のモノマネを行い、場を盛り上げてくれました。小グループに分かれての交流活動では、両校の視点から震災や浜通りの課題等について活発に議論を交わしていました。また、部活動や今後の進路など身近な話題について意見交換を行い、どのグループも盛り上がっていたのが印象的でした。

修猷館高校 学校紹介

磐城高校 学校紹介

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

         修猷館高校の学校紹介                                    本校の学校紹介

高校生震災語り部による説明

小グループでの交流活動

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

        

        高校生震災語り部による説明                                  小グループでの交流活動

閉会行事

 

 

 

 

 

 

 

 

 

             閉会行事

 同世代の異なる視点から議論し合った今回の交流は新たな学びの機会を得る貴重な時間でした。今回の経験が両校ともに今後に活かされることを期待します。修猷館高校のみなさま誠にありがとうございました。

2学年「地域探究クラス発表会」

2022年11月7日 11時06分

10月26日(水)、6~7校時に2学年で「地域探究クラス発表会」が行われました。

 

6校時は、各グループの中で各々が地域探究活動の成果発表を行い、各グループでの代表者を1名選出しました。

 

 

7校時では、各グループで選出された代表生徒1名がクラス生徒全員の前で発表を行いました。

 

この発表会には、いわき市の職員の方が4名、認定特定非営利活動法人カタリバの職員の方が2名が来校されて、生徒の発表の様子を参観されました。

 

今回のクラスでの発表をもとに各クラスの代表生徒を2名選出し、その選出された代表生徒は、12月12日(月)に本校南体育館で行われる全体発表の際に発表してもらうことになっています。

令和4年度 2学年 大学訪問研修

2022年9月22日 15時08分

9月21日(水)に2学年の総合的な探究の時間として、筑波大学,山形大学,福島大学を訪問してきました。

  

筑波大学では研究基盤総合センターとプラズマ研究センターに分かれて研究施設の見学、説明を受け、大学生の案内で中央図書館や体育ギャラリーなど自然豊かで広大なキャンパスを見ることができました。 

 

 

 

山形大学小白川キャンパスでは午前中に大学説明、体育施設や図書館、SCITAセンターなどを見学するキャンパスツアー、午後は地域教育文化学部三上教授の「論語に学ぶ後悔しない進路選択術」の講義を受けました。自らの「義」を打ち立てていくために学ぶ気持ちを持つことができました。

 

 

 

山形大学米沢キャンパスでは工学部の説明に続き、化学・バイオ工学科山本教授の模擬講義「工学の研究は医学に貢献できる?」によって、医工学の分野を知り、研究内容の奥深さに気づかされました。昼食をはさんでキャンパスを見学しました。

 

 

 

福島大学では文系と理系に分かれて学類の説明を受けた後、高等教育企画室の前川准教授の講義「君が学ぶと世界が変わる」を聴き、「今、何のために学ぶのか」を考えました。

 

どのコースでも学問や研究の楽しさが感じられ、今後の主体的な学びへつながる経験をすることができました。

コロナ禍にもかかわらず受け入れてくださった各大学の関係者の皆様へ、厚く御礼を申し上げます。

 

なお、この活動は福島イノベーション人材育成実践事業(トップリーダー育成事業)の一環で行いました。

医療系学部学科出前講義を開催いたしました

2022年9月20日 18時39分
 医療系学部学科への進学を志望している生徒に対して、大学での学びの内容を提供し、生徒の目標をより明確にし、進路希望の実現に役立てるために、医学系学部学科出前講義(医療フェス)を開催しました。
 今年度は、医学科、臨床検査学科、薬学科、看護学科、理学療法学科の先生方を講師に迎え、各大学学部学科の紹介や講師の先生の専門分野の講義、福島県の医療現場の現状と課題等について講義して頂きました。
 生徒が志望している学科について知り、進路実現に向けて明確な目標を持つことができ、そして貴重なお話も聴くことができ、とても有意義な講義となりました。
 講師の先生方には、この場をお借りして、心より厚く御礼申し上げます。

 

■医学科の講義の様子
 講師:福島県立医科大学 医学部 肝胆膵・移植外科学講座  教授 見城 明 氏
 演題:臓器移植とチーム医療

   

■臨床検査学科の講義の様子
 講師:福島県立医科大学 保健科学部 臨床検査学科  准教授 鈴木 英明 氏
 演題:臨床検査技師の魅力と活躍

   

■薬学科の講義の様子
 講師:医療創生大学 薬学部 薬学科  教授 堀 一之 氏
 演題:薬学部からでも公務員として多様な仕事ができます

   

■看護学科の講義の様子
 講師:医療創生大学 看護学部 看護学科  教授 樅山 定美 氏
 演題:看護師の仕事を知り、COVID-19を含め一緒に看護を考えよう。

   

■理学療法学科の講義の様子
 講師:医療創生大学 健康医療科学部 理学療法学科  助教 阿部 裕一 氏
 演題:理学療法とは?

   

SIHについて

 本校は平成30年度から、福島県教育委員会より「福島スーパー・イノベーション・ハイスクール(福島SIH)」に指定されました。

 「地域の復興・未来の創造に向けて先端的研究に啓発する人材育成プログラム」をテーマに、新たな産業の創出・集積に資する研究者や経営者・起業家等、トップリーダーとして福島イノベーション・コースト構想を牽引し、浜通り地域・日本、国際社会で活躍できる人材を育成します。

福島スーパー・イノベーション・ハイスクールについて.pdf

平成30年度 福島スーパー・イノベーション・ハイスクール(SIH) .pdf